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外見はジュディ・性格はガートルードに似ていたダーリーン・フェリン!
『アヴェニュー・シアター』でヴァンはその女性に目をつけた。
そして彼女がジュディに似ていることにヴァンはすぐに気づいたのだろう...
ダーリーン・フェリンはフレンドリーで男好きな女性だった。
最初の夫ジェームズ・フィリップと1966年元旦に結婚したが結婚生活は長く続かずに離婚。
1967年アーサー・ディーン・フェリンと再婚。
ダーリーンは最初はヴァンに対して彼に会った他の女性たちと同じ印象を抱いた。
出会ってまもなく彼女の自宅の玄関前に一風変わったメキシコ土産を発見するようになる。
結婚している身とはいえ男性から興味を持たれることに悪い気はしなかった。
ダーリーンは男に言い寄られるのが好きだった。
ヴァンの母親・ガートルード同様に。
ダーリーンの不安は的中...
1969年7月4日ヴァンは自宅から『シーザーズ・パレス・イタリアン・レストラン』まで尾行。
レストランを出たダーリーンが自身がウェイトレスをしている『テリーズ・レストラン』まで車を走らせたがヴァンから尾行され続けていることには全く気づかなかった...
その夜遅く、ダーリーンは友達のマイケル・マゴーを迎えに行き2人は食事するためにスプリングス・ロードを進んでいった。
目的地に着くと、ダーリーンはさびれた駐車場に入っていき一番奥のスペースに車を入れる。
すると一台の車が彼らから数十センチのところに止まった。
ダーリーンがその車のドライバーを知っている様子を見せたのでマイケルは『誰?』と尋ねた。
『気にしないで』車が突然去って行ったのでダーリーンは言った。
その後、他の車が数台入ってきた。
若者のグループで何本かの花火を打ち上げたあと彼らは去った。
その数分後、先ほどの車が戻ってきた。
フラッシュライトを手にしたヴァンが車を降り、マイケルが座っている助手席側に近づきライトの光をマイケルの目に当てる。
次の瞬間にヴァンは発砲。
マイケルは首を撃たれ、後部座席に飛び移ろうとしたときに今度は膝を撃たれた。
マイケルが動けなくなったのを見たヴァンは素早く運転席側に回りダーリーンに目を向けた。
”パンパンパン”
3発の銃弾が彼女の両腕と体の左側に撃ち込まれた。
満足したヴァンは立ち去ろうとした瞬間にマイケルが痛みのあまりに声を上げた!
ヴァンは向き直り戻る。
そしてマイケルにもう2発撃ち込み、次にダーリーンに向けて2度撃った。
マイケルが目撃したゾディアックの特徴とは!?
マイケルとダーリーンはこれだけ銃弾を浴びてたのにも関わらず死んではいなかったのです(⊙_⊙')
(ダーリーンは病院で死亡)
ヴァンが立ち去った後に別の車が駐車場にやってきたのでマイケルは叫び声をあげて助けを求めた。
車の中ではダーリーンがうめき声を上げていた。
ドライバーの女性がやってきてマイケルにじっとするように言い、友人の女性が警察に通報。
救援が到着する頃にはダーリーンは息も絶え絶えだった。
マイケルは4つの弾を取り除くため緊急手術を受け一命を取りとめた。
のちに彼は警察に犯人の特徴を述べた。
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- 20代後半〜30代初め
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- 紙はブラウン
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- 丸顔
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- がっしりした体型
ピクニック中に襲われたセシリア・シェパード!
1969年9月27日、サンフランシスコは完璧な秋の日。
21歳のブライアン・ハートネルは何か軽く食べようとカフェに立ち寄るとそこに以前付き合っていたセリシア・シェパードを見つけて驚く。
2人はもう付き合ってはいなかったものの2人はお互いに好意を持ち続けていた。
『今日の午後、いっつしょに過ごせる時間はない?』ブライアンは尋ねた。
そしてセシリアはブラインと湖までドライブすることに。
2人が目指した湖は人工湖で野生動物やピクニックに訪れた人々に憩いの場を提供していて
まわりに誰もいない時は静かでロマンチックな場所だった。
(ヴァンはこの地に何度か訪れている)
セシリアは美しくブロンドの毛先がハネ、人懐っこい笑みはジュディのようだった。
セシリアとブライアンは湖の西岸に近いツイン・オーク・リッジという大きな木のそばを選んだ。
その様子を近くの木陰から嫉妬に駆られながら見守るヴァンは笑い声が風に乗って漂ってくるたびに怒りを募らせていた...
2人の前に突如として現れたゾディアック!
警察の調書によるとブライアンがまず葉の擦れる音を聞き『あの音、聞こえた?何か見える?』とセシリアに聞く。
すると彼女は『見て、あそこ。あの木の陰に男の人がいるわ!』指を差した。
そしてセシリアは音が銃を持っていることに気づき悲鳴を上げると
頭から肩まですっぽり覆う黒いフード型の覆面を着けた男が出てきて2人に銃を向けた。
2人は恐怖で固まった。
男はメキシコに行くために彼らの車のキーと金が必要だと言った。
ヴァンに話を続けさせようとしながら、ブライアンはセシリアに体を寄せ覆面男から逃れる方法を模索していた。
(この覆面男のフードの前面には円の中に左右対称の十字があった(ゾディアックのシンボルマーク))
シンボルマークの他にもベルトには長刃のナイフが装着され、ポケットからはロープらしきものが垂れ下がっていた。
『その銃、弾は入っているんですか?』
ヴァンは弾倉を外し、2人をからかうように中の弾を見せた。
そしてヴァンはロープをセシリアに向かって投げ、ブライアンの両手を背中に回して縛るように命じる。
ヴァンはブライアンの手首のロープがほどけないようにくくり直した。
次にカップルを足首で一緒に縛った。
『うつ伏せになれ』ナイフを取り出して命令。
『お前らを刺すしかないな』
ブライアンは『ぼくからにして下さい』と懇願した。
するとヴァンは一言も発することなくブライアンの背中を繰り返し突き刺し始めた。
痛みは強烈だったがブライアンは攻撃が止むことを祈って死んだふりをするとこれが功を奏した。
ヴァンは女の方を向く。
その目に映っていたのはセシリアではなくジュディだった。
彼は獰猛に彼女の背中を突き始めた!
完全に逆上して大きな刃で 何度も何度も彼女を引き裂く。
激情を発散し尽くすとヴァンは向きを変えて立ち去って行った ...
その後、ブライアンは助けを求め救助される。
ブライアンは一命を取りとめましたがセシリアは死亡しています(⊙_⊙')
ゾディアックの似顔絵を見て震え上がったキャスリーン・ジョンズ!
1970年3月23日、ヴァンはメキシコからの帰りにセントラル・ヴァレーのモデストを抜けていくハイウェイ132号線を走っていた。
その時、ステーションワゴンを運転している1人の女性に目が止まった。
この女性はキャスリーン・ジョンズという美しい子持ちの女性でした。
彼女はモデストを過ぎて以来ずっと付いてくる車がまだ後ろにいるのに気づき不安になり始めていた...
スピードを落としてその車に追い越させようと決意したのは深夜12時前後のこと
しかしヴァンは彼女に車を止めさせようとヘッドライトを点滅させクラクションを鳴らした。
キャスリーンは生後10ヶ月の娘ジェニファーを乗せていたので車を止める気にはなかった。
のろのろ走り続けていると、男はついに彼女の車を追い越して行った。
この時キャスリーンは『自分の車に何らかの不具合を知らせようとしてくれたのかも知れない』と思い点検のためについに車を止めた。
ヴァンは車をバックさせて戻ってくると『後ろのタイヤが少しぐらついてましたよ』『それを知らせようと思って合図していたんです』と言う。
それを聞いてキャスリーンは安心してヴァンに『ありがとうございます』と感謝の気持ちを表した。
ヴァンは自分の車に戻り道具を持ってくるとキャスリーンの車のタイヤを締めるフリをした。
(実際はタイヤを緩めていた)
修理が終わると彼女は再び車に乗りエンジンをかけた。
しかしいざ走り出そうとすると車は大きく揺れてすぐにストップした。
ヴァンの作戦通りに...
ヴァンはUターンして『さあ、私の車に乗って下さい。ガソリンスタンドまで連れて行って上げましょう』と彼女に言った。
彼女は赤ん坊を抱き上げるとヴァンの車に移った。
恐ろしくなったキャスリーンは車から飛び降りた!?
彼女がヴァンの車に乗ってからしばらくするとガソリンスタンドが見えてきた。
しかしヴァンは止まらなかった。
彼女は『どうして止めなかったのですか?』と訊く。
『あそこは良くない』ヴァンは答えた。
彼女は次第に恐怖を感じるようになりひたすら逃亡するチャンスを伺いながら黙って座っていた。
彼女は気を紛らわすためにその男の顔や服装などできる限り覚えておこうとした。
また彼の靴が異常にピカピカで完璧に磨かれていることにも気づいた。
すると赤信号で車が停車。
その瞬間キャスリーンは赤ん坊を抱いて車から飛び降り、近くの原っぱを突っ切って全速力で走った!
土手を上り、もう一度振り返ると男は去りつつあった。
彼女は通りががった車を合図して止めて警察署まで連れて行ってもらった。
チャールズ・マグナット巡査がキャスリーンの調書を取った。
話を聞いている途中に突然キャスリーンが悲鳴を上げた!
『どうしたのですか?』驚いた巡査はびっくりして尋ねた。
キャスリーンは壁に並んでかかった2枚の人相書きを指差し叫んだ!
キャスリーン『あの人です!私たちを車に乗せたのはあの男です!』
巡査『この絵を前に見たことはありますか?』
キャスリーン『いいえ』
巡査『これはゾディアックの似顔絵ですよ』
キャスリーンは錯乱状態に陥った...
340暗号文に隠されたゾディアックの名前は...
ゾディアックは暗号文が解読できれば自分の名前が判明すると言いました。
しかし暗号文自体の解読はされたもののゾディアックの名前は分からなかったのです。
『ゾディアックは嘘をついていたのか?』
そうではなかったんです。
誰も気づけなかっただけでゾディアックは嘘はついていなかったんです。
この真実に気づけたのは必死に父親の正体を調べて来たゲーリーだからこそ見つけれたのかも知れません。
340暗号文を各行から1文字ずつ文字を拾い逆順に並べると『EARLVANBESTJUNIOR(アール・ヴァン・ベスト・ジュニア)』となります。
右から左に縦に読むのは日本的な方法なので解読を試みた多くの人はこの暗号に気づけなかったのではないかと思いますね(⊙_⊙')
『イクザミナー』紙に送られてきた408暗号文の1部です。
これまで暗号解読の成果によれば408暗号文ではV(B)、E(E)、K(S)、H(T)、J (F)、R(G)
というようにそれぞれのアルファベットは( )内の別のアルファベットに置換可能で
暗号文の上に置換可能のアルファベットを書き入れて読むと『EV BEST JR』となります。
ゾディアックとして容疑者となった人物のどれもが暗号文の中には名前はありませんでした。
そしてこの2つの暗号文に同一の人物の名前が入っている確率は天文学的な数字になるようです。
ヴァンとゾディアックの指紋を比較すると!?
下の画像の1番左が採取の際に反転したゾディアックの指紋。
その隣がそれを(一番左の指紋)左右反転したもの。
真ん中はそこから読み取れる傷跡の形を赤色で塗りつぶしたもの。
右から2番目はヴァンの指紋の拡大図。
一番右がヴァンの指紋の傷とゾディアックの指の傷を重ねたもので傷跡は同じ角度、同じ長さ、同じ幅で完全に一致しました(⊙_⊙')
これらの証拠によってアール・ヴァン・ベスト・ジュニアはゾディアックである可能性が非常に高いという結論になっていますがそれでも現在もゾディアックの正体は不明となっています。
ゲーリーはDNA鑑定なども受けていますが様々な理由(圧力?)によって結果が未だに分からないという状況になっています。
この指紋のサンプルも『同一人物であるという結論は出せなかった』と明記する条件なら本に載せても良いということでした。
アール・ヴァン・ベスト・ジュニアは1984年5月20日に『胃の内容物逆流が原因の気道閉鎖による窒息』で死亡しています。
もし彼がゾディアックだとしたらこの事件の犯人は捕まることはないでしょう...
最後に
非常に長い記事でしたねw
ヴァンがゾディアックの可能性である証拠や疑わしい話はもっとあるので
さらに詳しく知りたいゾディアックファンの方は殺人鬼ゾディアックを読んでみると
ヴァンがゾディアックとしか思えなくなると思います!
また記事内では触れませんでしたが『ブラックダリア事件』の犯人もゾディアック説がありますよね👀
ブラック・ダリア事件の被害者エリザベス・ショートは若くて黒髪にした時のジュディにかなり似ているので可能性はあるのではないかな?
と個人的に思っています。
また殺人鬼ゾディアックではゲーリーの父への思いなど感動する部分もあるので興味のある方はぜひチェックしてみてください!
それでは最後まで読んでいただきありがとうございました〆(・∀・@)