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手洗いが感染症予防になることを世界で初めて主張した医師の物語!

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今でこそ『手洗いが感染症予防に有効である』と誰もが知っていますが、ほんの百数十年前までは知られていませんでした(⊙_⊙') 

この手洗い=感染症予防を世界で初めて発見・主張したのはイグナーツ・ゼンメルワイスという産科医師なのですが当時、彼の主張は”ある理由”によって他の医師から認めて貰えなかったのです...

 

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19世紀半ばまで感染症の原因は”瘴気”と考えられていた!

イグナーツ・ゼンメルワイス(Wikipedia)

17世紀頃に顕微鏡が発明されたことにより、それまでは見ることができなかった”病原体”を見ることができるようになったため『感染症の原因はこの病原体ではないか?』という病原体説が唱えられたこともあったのですが...

医学会では19世紀半ばまで感染症の原因は瘴気(しょうき)であると考えられていたんです👀

(瘴気とは『悪い空気』のことでこれは古代から病気の原因であると強く信じられていました)

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19世紀では産褥熱によって多くの女性が亡くなった!?

産褥熱の原因となる化膿レンサ球菌(Wikipedia)

手洗い誕生の舞台となったのは19世紀の中頃のオーストリア・ウィーン。

当時、産褥熱(さんじょくねつ)という病気によって多くの女性が命を落としていました👀

産褥熱は分娩によって生じた傷に細菌が感染して発熱する(産後24時間以降から10日以内に、38℃以上の熱が2日続く場合を言う)

しかし当時は細菌が原因なども分からなかったので『出産直後の母親の原因不明の病』とされていたのです(⊙_⊙')

ゼンメルワイス医師が勤務していたウィーン大学病院では1ヶ月で出産した母親208人中36人が産褥熱によって死亡しており、これは約2割の母親が産褥熱で亡くなっていることになります。


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ゼンメルワイスが見つけた奇妙な点とは!?

ゼンメルワイスが描かれた1956年ドイツ連邦郵便発行の切手(Wikipedia)

ある日のこと、ゼンメルワイスは産褥熱の患者データを見て”ある奇妙な点”に気づく。

ウィーン大学病院には2つの産科があり第一産科はゼンメルワイスたち医師や医学生が妊婦を診察第二産科では助産婦が出産を担当していました。

そして奇妙な点とは第一産科と第二産科での産褥熱による死亡率の違い

  • 第一産科の死亡率・・・18.2%
  • 第二産科の死亡率・・・2.8%

 このように第二産科に比べて、第一産科の産褥熱の死亡率が圧倒的に高かったのです(⊙_⊙')

ゼンメルワイス医師
『なぜ近代医学をマスターした医師が担当する産科の方が助産婦たちの産科より死亡率が高いのか?』

こう思ったゼンメルワイスは本格的な調査を開始...

ゼンメルワイスが気づいた第一産科と第二産科の決定的な違いとは!?

テヘラン大学にあるゼンメルワイスの胸像(Wikipedia)

まずゼンメルワイスは2つの病棟の気温・湿度・食べ物・飲み物などを比較しましたが、そこに大きな差は見られませんでした👀

瘴気の線も考えましたが両病棟は隣り合っているため、第一産科だけが影響を受けるとは考えにくかった

そしてゼンメルワイスは第一産科の医師たちと第二産科の助産婦の行動を観察することで決定的な違いがあることに気づいたのです!!

その違いとは...


ゼンメルワイス医師
『第一産科の医師たちだけが死亡した患者を解剖している』

という点です。

解剖がなぜ産褥熱と関係するのか?

ブダペストのセント・ロークシュ病院に立つゼンメルワイス像(Wikipedia)

 ゼンメルワイスは産褥熱の原因を

ゼンメルワイス医師
『医師たちが解剖する際に死体についている『死体粒子』とでもいう物質が 彼らの手に付着したのではないか?』

ゼンメルワイス医師
『そして手についた死体粒子が妊婦を診察する際に 彼女たちの産道に付着して病気を起こすのではないか?』

ゼンメルワイス医師
『ならばこの『死体粒子』を取り除くには 手洗いで洗い流せば良い

と考えました。

そして”手洗い”によって感染予防が有効であるとゼンメルワイスが確信した瞬間でもあったのです♪( ´θ`)ノ


第一産科の医師たちに手洗いするように指導した結果

ゼンメルワイスは第一産科の医師たちに

  • 塩素系の薬品での手洗い
  • 爪などを入念にブラシで洗う

ように指導した結果、第一産科の産褥熱の死亡率は18.2%→3%にまで下がりその有効性が証明されたのです!



『産褥熱の原因と概念およびその予防法』(1861年)
画像:WIKIMEDIA COMMONS

そしてゼンメルワイスは次のように主張しました。

ゼンメルワイス医師
『産褥熱は『瘴気』から来るものではなく感染で起こるものだ。 従って予防可能な病気であり、この病が蔓延する責任は予防に努めようとしない者にある。

ゼンメルワイス医師
『私たち医者が数世紀にわたり墓場に送ってしまった犠牲者の数は神のみがご存知だ。 こうした認識が医者にとって痛いほど辛くても秘密にすることは絶対にできない

しかしこの主張に対してウィーン大学病院を始め、医学会の権威は激怒して『死体粒子説』『手洗い励行』の訴えを完全に無視したのです(⊙_⊙')

ゼンメルワイスの主張を無視した理由!

ゼンメルワイスの母・ミュラー・テレーズと父・センメルヴェイス・ヨージェフ(Wikipedia)

ウィーン大学病院・医学会がゼンメルワイスの主張を無視した理由は医療ミスを認めるわけにはいかない』からで、またゼンメルワイスは自らが主張する『死体粒子』を証明することができず、反論することができませんでした。

そしてゼンメルワイスはこの後、精神を病み1865年に46歳の若さでこの世を去ってしまいます...

ドイツ人医師のロベルト・コッホによって手洗いの有効性が証明された!?

ロベルト・コッホ(Wikipedia)

ゼンメルワイスが生きている内にはこの手洗いの有効性が認められることはありませんでした(⊙_⊙')

有効性が証明されたのは彼がこの世を去ってから10年後の1876年のこと。

ドイツ人医師のロベルト・コッホが目に見えない病原菌を解明するための基本的な考え方『コッホの3原則』を打ち立てたのです!

コッホの3原則
  病気にかかった動物から原因の可能性がある細菌を見つけだす   細菌を取り出し培養して数を増やす   培養した細菌を健康な動物に摂取(同じ症状が現れれば病気の原因はその細菌)    

この原則によって感染症の原因は目に見えない様々な細菌であることが特定され始め、その後、手洗いの有効性は科学的に証明されたのは言うまでもありません〆(・∀・@)

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