【関東大震災】デマを信じて暴徒化した民衆が朝鮮人を虐殺した！？

1923年(大正12年)9月1日午前11時58分に発生した関東大震災によって被災者は340万人、死◯・行方不明者は10万人以上という悲劇をもたらしたわけです。

が！！！

この巨大地震によってさらなる悲劇が起きたことをご存知でしょうか？

実は被災後『様々なデマが流れ、それを信じた民衆が暴徒化した』

という話があるんです(⊙＿⊙')

民衆はどんなデマを信じ暴挙に出たのか？

まずは震災直後の状況から見ていくとしましょう...

民衆の混乱を招いた原因

関東大震災はさまざまな悪条件が重なったことで甚大な被害をもたらしたんです(⊙＿⊙')

まず昼時に地震が起きたのが不運で、各家庭では昼食のために炊事をしていたため、あちこちから火の手が上がってしまいます。

(当時のほとんどの家屋は木造だったため火災は致命的だった）

さらに能登半島に台風が停滞していた影響で関東には強風が吹き荒れており、1000度を超える火災旋風が巻き起こってしまう...

その結果、東京市内の約64%の家屋が焼失し、被災者の死因のうち8割以上が焼死となっています(*´Д｀*)

また遺◯の多くが黒焦げで男女の区別がつかなかったり、国技館付近で火災旋風に巻き込まれた遺◯が約15km離れた千葉県市川市に落下したケースもあったようです。

最も被害が甚大だったのは王子区(現在の北区)にあった陸軍被服本廠(ほんしょう)で多くの近隣住民たちが家財道具を持って集まっていたところに火災旋風が吹き荒れ、荷物に火が点いたことで4万人が焼◯しました_:(´ཀ`」 ∠):

人的被害だけでなく

• 大蔵省
  
• 文部省
  
• 外務省
  
• 警察庁

の建物が焼失したり、東京市内にあった新聞社16社のうち13社が焼失してしまったことで震災前のように報道することができなくなり、これが民衆の混乱を招いたひとつの原因となっています。

関東大震災は三つ子地震だった

関東大震災では東京の被害も甚大でしたが震源地は相模湾海底で神奈川も壊滅状態だったんです(⊙＿⊙')

また近年の研究で関東大震災は『三つ子地震』であることが判明しており、まずは神奈川県西部でマグニチュード7.9の本震が発生し、その3分後にM7.2の地震が東京湾北部で発生、さらにその5分後には山梨県東部でM7.3の地震が発生。

というように3つの地震が立て続けに起きたことで関東は約10分揺れ続けていたそうです(⊙＿⊙')

さらに

• 神奈川
  
• 千葉
  
• 静岡

の沿岸部は津波に襲われており、鎌倉の由比ヶ浜では局地的に9mの津波が到達し約300人が流され、千葉・静岡でも約6mの津波が観測されています。

囚人934名が解放されて悪の限りを尽くした！？

述したように神奈川は壊滅的な状況に陥ったため横浜刑務所では囚人934人を24時間限定で完全解放するんですよ(⊙＿⊙')

しかしこの時にこんな噂が流れる...

と。

しかしこれはデマでほとんどの囚人は時間通りに刑務所に戻り、復興に尽力しており、むしろ深刻なトラブルを起こしていたのはパニックに陥った一般の人々の方だったんです(*´Д｀*)

このデマは危機的状況に置かれたことで妄想を膨らました民衆と都合の悪いことを全て囚人のせいにしたかった政府の思惑によって流布されたと言われています＿φ(￣ー￣ )

暴徒化した民衆が罪なき朝鮮人を...

そして囚人以上にデマに苦しめられたのが

朝鮮人

でした(⊙＿⊙')

   

   

というデマが流れ始めると民衆たちは各地で自警団を結成し、その数は4000にも及びました。

そして国家を歌わせたり、朝鮮人が発音しづらい『がぎぐげご』を言わせて少しでも怪しいところがあったら容赦無く

暴◯・殺◯

したのです_:(´ཀ`」 ∠):

日本を代表する映画監督・黒澤明も『蝦蟇の油―自伝のようなもの』の中で朝鮮人に関するデマについて言及しています。

黒澤監督の父親は当時『ヒゲが長い』というだけで朝鮮人に間違えられて暴徒に囲まれたことや、監督本人が井戸に落書きしたところ

   

と騒動になったことが書かれています(⊙＿⊙')

日本人にもかかわらず朝鮮人と間違えられて殺◯された者は判明しているだけで59人、重軽傷者は43人にも及ぶことから当時、暴徒化した民衆がどれだけ異常だったかが窺い知れますね_:(´ཀ`」 ∠):

朝鮮人の被害者数は資料によってバラつきがありますが最も少ない内務省警保局調査で死者231人、多いものでは吉野作造の資料で2613人、韓国臨時政府機関紙『独立新聞』で6661人となっています。

また

というデマを信じた憲兵が無実の人々を殺◯するという事件も発生しており、これは甘粕事件と呼ばれています＿φ(￣ー￣ )

甘粕正彦によって起こされた『甘粕事件』

関東大震災から約2週間後の9月16日に以前から政府に危険視されていた無政府主義者の代表格・大杉栄と、その妻・伊藤野枝、たまたま遊びに来ていた大杉の甥・橘宗一が憲兵に拉致された後に殺◯され遺○が井戸に遺棄されるという甘粕事件が起きる...

(甥の宗一はまだ6歳だった)

この事件を起こしたのは東京憲兵隊麹町(こうじまち)分隊長だった甘粕正彦で前述した『無政府主義者が朝鮮人を先導して暴動を起こす』というデマを信じ、取り調べもせずに犯行に及んだとされています(⊙＿⊙')

事件後、逮捕された甘粕は

   

供述したと言われており、政府に不都合な人間を抹◯しようと企んでいたのです。

が！！！

その一方で犯行時に甘粕は

   

と語ったとされる証言もあることから組織的犯行も疑われますが！？

裁判では犯行は甘粕の独断で行われたと認定されています＿φ(￣ー￣ )

軍部が社会主義者10人を殺◯した『亀戸事件』

デマに踊らされた甘粕事件に対して『亀戸事件』では明確に排除の意図を持って軍部が社会主義者10人を殺○しています(⊙＿⊙')

震災から2日後の9月3日、ようやく火災は鎮火したものの、街はまだ混乱したまま...

そんな中、以前から亀戸署と衝突していたプロレタリア演劇・演作家の平沢計七や労働運動家・川合義虎を始めとする社会主義者10人が捕えられ、彼らは近くに駐屯していた帝国陸軍習志野騎兵隊13連隊に殺◯され、遺◯が荒川に遺棄されるという事件が起きます。

震災の影響で首都機能が停止していたことから事件が発覚したのは1ヶ月後でした(*´Д｀*)

亀戸署や陸軍は遺族や弁護団から激しく糾弾されますが、社会・共産主義者への弾圧が強化されていた時代背景もあり

としてこの事件で誰ひとり罪に問われる者はいませんでした。

このように関東大震災では震災以外にも数多くの悲劇が起きています。

ありもしないデマに踊らされた民衆は自警団を結成し無実の朝鮮人(日本人も)を粛清し、権力者たちは楯突く者たちを排除し何食わぬ顔をしていました。

また歴史に刻まれていない第二、第三の甘粕事件・亀戸事件が起きていた可能性もあるでしょう。

これらは決して過去の事ではなく、今の日本人が置かれている状況とリンクする部分が多いので先人と同じ過ちを繰り返さないようにしないといけませんね＿φ(￣ー￣ )