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網走脱獄後の白鳥は洞窟で暮らしていた!?

白鳥が4度目の脱獄に成功した札幌刑務所(Wikipedia)

網走脱獄後、白鳥は約2年間にわたり逃亡し続けるのですが、彼はどのような生活を送っていたのでしょうか?

白鳥
『翌朝、暗いうちに山伝いに西に向かったんだが、途中で開拓農家に忍び込んで食糧と衣服を盗んだんだ。 農家だからあまり物がなくて大豆、じゃがいも、麦、それと、つぎはぎだらけの野良着一着だけだったが、その時は申し訳なくて、手を合わせて盗んだんだ』

白鳥
『刑務所からどのくらい離れたのか見当がつかなかったが、俺の勘では20kmぐらい遠のいていた感じだった。 場所の移動は秋口までせずに、その間は能取(のとろ)の開拓農業の近くの山中で過ごしていたんだ』

白鳥
『北海道は夏が終わるとつるべ落としの秋で、朝晩の気温は急に冷え込むようになったので、 本格的な冬ごもりをするために適当な場所を探して、能取から中佐呂間(なかさろま)へ。』

白鳥
『地名がわかったのは山林の掲示板を見てだが、その中佐呂間の山中まで湖に沿って山伝いに移ったんだ。 そこで理想的な洞窟を見つけて俺は生活を始めたんだ』

食糧調達はどうしてたの?

白鳥が最後に収監されていた府中刑務所(1989年撮影)
画像:Wikipedia

白鳥
一番困ったのは火と食糧で、夜になると人里に下りては、開拓農家の数軒から調達したんだ。 火はカマドからボロ雑巾に移して、火種をフーフー吹きながら穴まで持って帰り、その火は洞窟を出るまで大切に使って絶やさなかった』

白鳥
『食糧は麦や雑穀、それに畑の野菜を盗んでた。 他には熊が沢の岩をどかして魚や蟹を捕っていたからそれを真似て、 熊が遠ざかっていくのを確かめてから、魚や蟹を捕って、食糧の足しにしていた

このように人里に下りて畑の野菜を盗んだり、熊の知恵を借りて魚や蟹を捕って暮らして白鳥ですが、一度、命の危機を感じるような恐い体験をしたそうです(⊙_⊙')

白鳥
『山中の生活で一番恐かったのは”ヒグマ”の出現で、一度はダメだと思ったことがあった。 その時は子連れの羆だったが、俺はその親子ヒグマに追われて立木に逃げたんだ』

白鳥
『ヒグマはジリジリと立木に登ってきて もう、それ以上は登れないという所まで追いつめられて、 そのときは夢中になって木を揺らすと、ヒグマはドスーンと滑り落ちて、 それっきり登ってこなかったけど、あのときは本当に命拾いをしたな』

百戦錬磨の脱獄王もヒグマにはビビりまくったようですねw

また白鳥は冬の間に出歩くと雪の足跡から発見されると用心してほとんど穴から外に出ることはなかったそうですが雪が降っていないときには外の様子を探るために人里に下りる場合もあったそうです〆(・∀・@)

山生活で白鳥が守っていた四戒とは!?

白鳥が最初に脱獄を成功させた青森刑務所
画像:法務省ホームページより

白鳥はインタビューの際に山で逃走生活をする秘訣を聞かれた際に

白鳥
『別に逃走の秘伝なんていうものはないがね。 ただ、逃げるためには、これだけは固く守っていたな』

と答えています(⊙_⊙')

白鳥が固く守っていた四戒
 
  • ①一集落からたくさん盗まず、方々の集落から少しずつ盗んで回る
 
  • ②逃げたら山中に深く潜ること。夜なら穴のようなところで昼なら茂った木の上にいれば絶対に安全
 
  • ③汽車やバスには乗らずに必ず歩く。昼歩きは禁物。人相・服装ですぐに分かる
 
  • ④ 道路は本道は危ない。橋だけ渡れば、あとは間道、獣道を歩く
   

この逃走訓とも言える四戒を固く守り続けたことで約2年間も逃亡し続けることが出来たのです👀

山中生活で辛かったことは?

画像はイメージです

白鳥
『山中の生活は山狩りに遭うこともなく、平穏無事に過ぎていったが なんとも辛かったのは退屈したことだ。』

白鳥
『話し相手もいないし、だからよく野鳥を相手に気を紛らしていたんだ。 俺は刑務所にいるときは笑ったことなどなかったが、山の中はそりゃあ、自由で楽しかった。』

白鳥は人と話をしないことがあんなにも辛いと、山中生活で痛感したようですが『自由で楽しかった』と言っている通り、かなり満喫していたようですね👀

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日本が敗戦したことを知った白鳥は○殺を決意する!

白鳥は国民学校に忍び込んだ時に読んだ新聞で日本の敗戦を知ることになります。

彼は山に住んでいるにも関わらず”ある違和感”を覚え、情報を得るために国民学校に忍びこむことに...

白鳥
『日本が戦争に負けたことは、国民学校に忍び込み、新聞記事を読んで分かった。 だが、その前からなんとなく様子がおかしくて 山の上にいるとよく日の丸をつけた戦闘機が千島の方に飛んでいくのが目についたんだ』

白鳥
『そのうちいつの間にか海の方から、星のマークをつけた飛行機が飛んでくるようになったり 刑務所の方角に煙が立ったり

白鳥
『それで俺も不安になってね、 学校なら新聞が置いてあると思って、忍び込んで新聞を探したんだ。 記事には別段、変わったことも書いてなかったし、一安心したんだ。』

そして、白鳥はその年も一冬山籠りをして、一年ぶりに再び国民学校に忍びこむ...

白鳥
『1年ぶりにまた 国民学校の職員室に忍び込んで新聞を探したんだ。 その時は、俺のことが新聞に出ていないか知りたかったんだが、ニュースを読んではじめは信じられなかったよ。 日本が負けるとは

白鳥
『一番新しい記事を見ると、日付は昭和21年(1946年)6月19日になっていて、 戦争は10ヵ月も前に終わっていたんだ。』

白鳥
『 それで俺も覚悟を決めてね、日本が負ければ俺みたいな重罪犯は どうせ占領軍に死刑にされると思い それならいっそ死に花を咲かせてやれと、山を降りる気になったんだ。』

こうして日本の敗戦を知った白鳥は、自害するために山を下りる決意をし、2日後に下山したのです。

白鳥が自害するのをやめた理由とは?

下山した白鳥でしたが途中で食糧が底をついてしまい、しばらくは農家などに忍び込んで盗んで食いつないでいたのですがふと、『札幌に買い出しに行こう』という気分になったそうです(⊙_⊙')

その途中である光景を見た白鳥は自害する気持ちがなくなったと言います。

白鳥
『自◯する気持ちが萎えてしまったのは途中の旭川の街に寄った時で、アメちゃんと日本の女がくっついて歩いている姿を見て、 日本はアメリカに完全に占領されてしまったんだと、それで自○するのが馬鹿馬鹿しくなった

このようにアメリカ人と日本女性が歩いている姿を見たことで自害することはやめたのですがこの後、白鳥は殺○事件を起こしてしまうのです...

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白鳥が起こした『砂川事件』

まずはこの事件の判決文を見てみましょう。

(8月9日)同夜10時頃、同町北本町共親町内287番地、
高橋鶴吉の野菜畑の作道に入って行った際、たまたま野荒を警戒中の同人に呼び止められ、同人及び木刀を携えて応援に来た鶴吉の養子・大谷進一に泥棒と看られ、 最寄りの警部補派出所に同行を強いられ前後を護られて本道まで連行された(中略

砂川事件の判決文

被告人は何れも泥棒はしていないから品物を調べてくれと申し立てた。しかしどうしても聞き入れてくれないため此場を逃げようと思って懐中にしていたマキリと称する短刀で、矢庭に進一の背後から同人の腰の辺りを目掛けて突刺し下背部に傷を負わせ素早く後方へ逃げ出したが

砂川事件の判決文

二十間程で進一に組付かれ木刀で強打されたので、左短刀で向かって来る進一を盲滅法に突いて其の怯む隙に逃走、其の結果進一をして同月11日午前3時50分砂川町立社会病院で右下背部の刺創に基く出血に因って死◯するに致らしめたものである。

砂川事件の判決文

この事件に関して白鳥は殺○ではなく『正当防衛』だったと言います(⊙_⊙')

白鳥
『百姓の息子に野荒らしと間違われて、木刀で散々殴られてね。 あの時は本当に殺◯れると思ったので夢中でマキリを若い男に刺してしまったんだ』

白鳥
『殺○気持ちなんて全然なかったから一審、二審とも俺は裁判で正当防衛を主張してね。 その裁判の弁護をしてくれたのが斎藤弁護士で、あの先生が俺を死刑台から救ってくれたんだ』

そして白鳥は死刑判決を言い渡されることになるのですが、斎藤弁護士のおかげで彼は死刑を免れることになります(⊙_⊙')

札幌刑務所の脱獄を計画した理由とは!?

死刑判決直後の心境について白鳥はこのように語っています(⊙_⊙')

白鳥
『 俺は死刑の判決を言い渡された時、これは不当な裁判だと思って、控訴したんだ。 しかし、あの時は被告席で一瞬、目の前がボーッと霞んでしまってね。』

そして法廷で白鳥は判事や検事に対してこのように言い放ったのです。

白鳥
『 無期ならまだしも、死刑判決なんてとんでもない。 俺は必ず脱獄して、あんたたちの寝首を掻いてやる

札幌刑務所の脱獄を計画した理由については白鳥は

白鳥
『刑務所に入ると24時間体制で2人1組の看守2組が 拳銃を携帯して房を監視しているんで頭にきてね。』

白鳥
『だが、札幌を逃げようと計画したのは控訴したからすぐには死刑にはならないと分かっていたが、 内心は死刑が怖くて、それで逃げたんだ...

まとめ

というわけで脱獄王と呼ばれた伝説の人物『白鳥由栄』の網走脱走の全貌について書いてきましたが、この他の3つの刑務所での脱獄や最後に収監された府中刑務所編もめちゃくちゃ面白いので興味がある方はぜひ『脱獄王・白鳥由栄』を読んでみてください♪( ´θ`)ノ

この記事では紹介しきれなかった白鳥の家族への思いや出所後の白鳥、晩年の白鳥など、見どころ満載の1冊になっているので〆(・∀・@)

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